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第172回 奇跡のT君との再会

第172回 奇跡のT君との再会



こんにちは!Granny Hirokoです。

 

遅れていたソメイヨシノも、開花したらあっと言う間に葉桜に。

 

花冷えでこちらもまた開花が遅れていた八重桜も、すでに落花。

 

本当に、季節が移ろうのは、時間が経つのは早いもの。

 

そして、この前まで桜並木が見事だった池の畔は、ヒラドツツジが五分咲きに。

 

 

花の色は うつりにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせしまに

 

有名な小野小町の歌ですが。

 

和歌の世界で、「花」と言えば桜。 絶世の美女と歌われた小野小町が

 

桜の盛りの短いことを詠みながら、実は自分の容色の褪せていく様を詠んだといわれている

 

意味深な歌ですね。

 

 私は小野小町のような絶世の美女では残念ながらありませんが、還暦を過ぎた辺りから

 

本当に、「人生の残り時間」の少なさに慄き、それを大切に思う気持ちが強くなりました。

 

若い盛りの生徒さん達に、いくら「時間を大切にしなさい。」と説いても

 

心に響くとは到底思えませんが、かつての私がそうだったように。

 

でも、今しかやれないこと、そして、今だからできること、をがむしゃらにやっていただきたいです。

 

一生懸命やっていると、嫌いなこと、苦手なことでも、少しずつ楽に、好きになっていきます。

 

継続は力なり。そして、若いエネルギーは十分にその継続を支えられるから。

 

 

新学期開始から、はや3週間。お子さんたちは元気に新しい環境に順応しようとされていますか?

 

不器用で、なかなか新しい環境に溶け込めない子供を見ていて、イライラが募る、

 

つい、早くしなさい、と急かしてしまう、という声もこの時期保護者様からよく聞きます。

 

 

そんな時は、一休さんで。「慌てない、慌てない、一休み、一休み。」



さて、先日は私事ですが嬉しい出来事がありました。

 

先週のオンライン生配信収録中に、卒業生のT君とお母さんが、我が家の前を通りがかったから

 

と、玄関チャイムをピンポーン。主人が対応してくれて、その翌日、早速ランチの約束を取り付け

 

お母さんもお誘いして、近所のイタリアンへ。

 

彼と会食するのなんて、何年ぶり?

高校卒業、大学合格が決まった時に、同じイタリアンで合格祝賀ランチをしたあの日からだから、

 

14年ぶりでしょうか?5月で31歳になるって言うてたもんね。

 

T君は、私のホームページでもE-bookプレゼントにしてご紹介した、

 

あの『奇跡のT君物語』の主人公なのです。

 

 



大学は理系に進み、今は土木建設の会社で、主に上海、北京、など中国を中心に海外出張や勤務の

 

日々。先日も、台湾勤務からの一時帰国だということでした。

 

T君をはじめ、ひとつ違いの妹のNちゃん、今大学4回生の弟のY君。

 

下の二人は小学校から高校卒業まで、当時は対面の普通の寺子屋塾でしたから、

 

みんな10年近く通ってくれました。

 

お母さんはきさくで、控えめで、でも自分の信条はしっかりお持ちの肝っ玉母ちゃん。

 

私を信じて、三人の大切な子供達を預けて下さいました。

 

Y君はコロナ真っ只中にアメリカ留学していたし、今は中堅のエステティシャンとしてお店からも

 

信頼厚いNちゃんは、仕事を辞めてこの秋ワーキングホリデーでオーストラリアへ行くべく、

 

今着々と準備中だとか。いやあ、みんなインターナショナルに活躍しています。

 

昔話に花が咲き、楽しい時間はあっと言う間、ランチタイムもとうに過ぎて、店を出たのは3時前。

 

 



お母さん、T君二人から、

 

「Hiroko先生と出会わなかったら、今の人生はなかった。英語で自信がついたから、他の教科にも

 

取り組む気持ちが出たし、何より、海外へ進出しようなんて、思える自分はいなかった。それは、

 

他の二人の妹弟も同じです。」

 

「本当に、ご縁って大切です。感謝しております。先生にお預けして良かった。」

 

という身に余るお言葉をいただき、うきうきスキップした帰り道でした。

 

山のように出した宿題を文句ひとつ言わずやりきった君がえらかったんだよ。

 

そして、我が子の伸びる力を信じて、ずっと応援し続けたお母さんも。

 

To teach is to touch someone’s life forever.

 

教えることはずっと誰かの人生に触れていること。感銘を与えること。

 

これが私の座右の銘です。

 

英語力は全然大したことない一介の英語講師ですが、

 

「生徒を見抜く力」「生徒と保護者に寄り添う力」だけは、

 

どんなに偉い先生方にも負けないと自負しています。

 

 

今日も、卒業生達の活躍と、現役生達の成長を願って止みません。