第160回 新しく生まれた単語
Hello!Granny Hirokoです。
先日、インバウンド客が戻ってきたという大阪の観光地、戎橋で、
外国人観光客にインタビューをしている場面で
大阪は食べるものがおいしい。そしてその食べ物がとてもインスタ映えがするとい
う内容を話していました。
そこで出てきたのが、 Instagrammableという英単語。
ひと昔前までは、写真映りが良いことを photogenicと呼び、
ミスユニバースなんかでも部門賞に、ミス=フォトジェニックなんてのが
ありました。
昨今はミスコンそのものが、ジェンダー差別とか言われて下火だもんね。
It’s so Instagrammable!
インバウンド客のカップルが楽しそうにそう話すのを聞いて、
文字面では知っていたけれど、聴覚的にとらえたのは初めてだったので、
なんか新鮮でした。
調べてみたら、Instagenic とか、Instaworthy なんて言葉も生まれておるではないか!
言葉は生き物だからね。時代とともに消える単語、生まれてくる単語があります。
そこでちょっとそれぞれの接尾辞 ableと genicの起源などを調べてみました。
接尾辞にちゃんと向き合うなんて、いつぶりかしら?
★ableがつく単語の例:
1. comfortable(快適な):comfort(快適さ)+ -able
2. reliable(信頼できる):rely(信頼する)+ -able
3. admirable(素晴らしい):admire(賞賛する)+ -able
★-ableの起源:
-ableは、ラテン語の-ablisから派生した接尾辞。
この接尾辞は、英語に取り入れられた際には「できる」という可能の意味を表すようになった。
-ableがつく単語は、その動詞に「できる」という能力を付与する形となっている。
-
★-genicがつく単語の例: carcinogenic (発がん性の) photogenic(写真映りのいい)
★genicの起源 : -genicは、ギリシャ語の"genes"(生まれる)という語から派生した接尾辞で、"coming into being"や"producing"を意味する。
carcinogenicは、"cancer"(癌)という英語の語幹に-genicをつけたもので、発がん性を表す言葉。
また、他にも、genicには、~に適した、とか、~の遺伝子を持つ、などの意味もあるとか。
多分、ミスユニバースのミス=フォトジェニックは、写真映りに適した美女ってことだったんだろうな。
それに対して、Instagrammable は、『インスタグラムを有効化する』的な意味合いで、
「インスタ映え」 として普及したんでしょうね。
あとは「聞こえ方」の問題やねえ。
「インスタジェニック」「インスタワージー」より「インスタグラマブル」の方が、
多くの人に支持されたということでしょうね。
これは、日本語の「撥音便」や「促音便」などが、外国人には理解しがたいのとおなじです。
以前、Grannyは、外国人の友人から、
「なぜ『めすどり』ではいけない?『めんどり』のどこが聞こえがいいの?」と
質問されたことがありましたが、私にはうまく回答できなかったから。
耳触りがいい、としか言えない。
言葉は生き物、そして長い長いその言葉が使われている国の風土や文化を背負っています。
その言葉を操るネイティブでなければわからない感覚。これはどうしようもない。
知れば知るほど奥深いのが外国語の学習です。