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第109回 Rebellious Period (ハリネズミの頃)

第109回 Rebellious Period (ハリネズミの頃)



Hello!  Granny Hirokoです!

 

今日は中高生の『反抗期』真っ只中の男の子をお持ちのお母さまへのメッセージ。

 

タイトルは、英語で『反抗期』を意味します。

 

この仕事を長く続けていて、本当によく耳にするのが

 

Hiroko先生、あの可愛かった〇〇君が最近反抗的で』

『私の話なんか、一切耳を貸さなくなりました。』

『部屋にこもって、勉強もせず、音楽聞いてるか携帯いじってるか』

 

こんなお母さま方の嘆きの声です。

 

うんうん!わかるよ~!すっごーっくわかります!

 

うちには『とんでもない反抗的な息子』がおりましたから。

 

『反抗』に関しては超一流やったねえ()

 

中学~高校のころ、私との会話に使うフレーズは

 

『うざいって』             誰に言うとんねん!(母 心の声)

『もう、ええって!』         話まだ終わってませんけど!(母 心の声)

『は?意味わからんし。』      こっちも意味わからんし!(母 心の声)

 

この3つに尽きたように思います。

 

まったく会話のキャッチボールなんてできなくて。

 

私の子育てが間違ってたのか?

 

自虐の日々でした。

 

当時、中高6か年に通っていた彼の学校の名簿が業者に渡っていたのか

 

よく、予備校や学習塾から勧誘の電話が家電にかかってきました。

 

勧誘を断るのには

「〇〇君のお母さまですか?●●予備校ですが」

「はい、そうです。母ですが。息子は、もう、おりませんので。」

「え?」

「可愛かった〇〇は、もう、もう、いないんです。」

「え!大変失礼いたしました。どうぞお力落としのないように。」

 

そう、『可愛かった〇〇』は、もう死んだのだとあきらめることにしていたから()

 

あながち、噓ではないのよ~()

 

『おっきくなったら、僕ママと結婚しゅる~!』なんて、頬っぺたスリスリしてきた

 

あの可愛い坊やは、楽しい思い出をいっぱいくれて死んだのだと。

 

今、我が家にいる危険生物は、宇宙から来たエイリアンに寄生されている。

 

だから、日本語が通じない。おそらく英語はもっと通じない、と思うことにしました。

 

今、まだお膝に可愛い坊やを乗せているママたち、

 

どうぞ、今のうちに、抱きしめて、スリスリして、べろべろしてください。()

 

その思い出を胸に、嵐の日々を乗り越える日がきっと貴女にも訪れますから。

 

でも、大丈夫、嵐はいつかは止むからね。

 

貴女があきらめずに、うざがられようと、無視されようと愛し続けていたら。

 

男の子はよく、マザコンって言われますけど。ほんと、そうだと思います。

 

生まれて初めて肌を触れ合う女性がママだから仕方ないのだ。

 

大好きだからこそ、「一人前の男」になるためには

 

心を鬼にして() 母との決別をせねばならぬ。

 

「反抗」はそのための「逆噴射」なんです。

 

「逆噴射」のエネルギーで、母から巣立っていく。

 

すごく寂しくて、悲しくて、切ないかも知れないけど。

 

『一人前のええ男』になってもらうためには乗り越えねばなりません。

 

息子の肩なんかうっかり触ろうものなら

 

「懐くな!おかあの男はあっち!」と言われましたわ、高校生のころ。

 

息子の指さす彼方には、主人の姿が()あ、私の男ね、はいはい。

 

「えー、私も、若い男の方がええんやけど。」なんて言おうものなら

 

「きしょ!」の一言が冷たく刺さりました。()

 

今、そんな憂き目にあっているお母さま方。

 

大丈夫、うざがられながらも、愛をもって、ダメなことはダメ

 

褒めるときは、褒め、変わらず愛を注ぎましょう。

 

与え続けましょう。

 

子供とは一生両想いにはなれません。永遠の片思いです。

 

赤ん坊のころの、あの輝くばかりの笑顔を沢山見せてもらった日々を胸に

 

一生生きていくしかないんです、親は。

 

だから、くよくよせずに、貴女の人生を輝かせてください。

 

貴女自身を大切にしてください。

 

今は子育てでご自分の自由時間はなかなか確保できないでしょうが。

 

いつか子供たちは巣立ちます。

 

その時に、喪失感に苛まれないように。自分をしっかり持っていてください。

 

大好きな大好きなママから独り立ちするために、抗って抗って

 

ハリネズミみたいに背中に棘を突っ立ててがんばっている息子。

 

可愛いじゃないですか。健気ではありませんか。

 

いつか、棘なんか全部落ちて、アルマジロみたいになるから見ていて()

 

憎たらしいことを言われたら

 

「おおそうか、そうか。ママがそんなに大好きか。逆噴射のエネルギーが

 

ほかの子よりいっぱい必要なのね~。がんばれ~。」ぐらいに

 

おおらかに構えてください。

 

 

渦中のあなたには、そんなこと言われても、カッとなるし、悲しいし無理、と

 

感じられるかも知れませんが。

 

今日のあなたは、20年くらい前の私です。

 

今こうして、笑い話にして、他人に話せる日が

 

若いお母さんたちを励ましてあげられる日が必ず来ますから。

 

しんどい思いを沢山しただけ、人に寄り添え、人の痛みがわかる人になれるから。

 

今は「親としての修行」と考えて、修行を楽しんでくださいませ。